間違いを認める能力
人はわらないことがあっても、なかなかわからないことを認めることができません。皆様も、ご記憶があるのではないでしょうか?例えば、自分が知らないことを他人から尋ねられたとき、話をはぐらかしたり、話題をかえたりしたご記憶です。
人はわからないことが恥ずかしいと考えてしまい、わからないということを相手に伝えることがなかなかできません。わからないことをわからないと相手に伝えられることは1つの優れた能力です。
なかには、わからないことをわからないと認めることができない、ということでととまらず、わからないことを聞かれた際に適当なことをいってしまうという方がいます。プライベートの会話のときには、話をスムーズに続けるために、適当に相槌をうったり、適当な返答をすることは必要な場面もあります。しかし、仕事上で適当なことをいうことは許されません。
先日、私は、一切使用しなかった電車の乗車券の回数券の綴りを返金してもらうために、駅の係員に未使用の回数券の綴りの返金をお願いいたしました。そうしたところ、「回数券の返金はいたしておりません」と返答されました。電車の回数券は一回でも使用した場合は返金していただけません。しかし、一切使用していない回数券の綴りは返金してもらうことができます。そのため、返金していただけるはずです。といっても「返金できません」という返答しか返って来ません。しかたがないので、上の立場の方を呼んでいただき、事情を説明して返金をしていただきました。
この返金をしなかった職員は、おそらく私が一切使用していない回数券の綴りなら返金していただけるはずです、とお伝えしたときに、もしかしたらそうなのかもしれないと、と思ったと思います。しかし、返金できないといった従前の発言があるため、発言を撤回することができなかったのだと思います。もし、職員の方が知らないことを素直に認めて、上役に聞いてくるのでしばらくお待ちくださいと対応していれば、私の待ち時間も少なくすみましたし、上役の方の謝罪も不要でした。
わからないことをわからないと素直に相手に伝えることは、簡単なようで難しいことです。そのため、仕事上では意識してわからないことはわからないと素直に伝えるようにできるように訓練していく必要があるのではないでしょうか。