代えがたい贅沢 ~クリティカルマインドの重要性~
アイギスで働いていると、脇の思考や論理に触れる機会が多くて、脇の一ファンであった私にとっては大変ありがたい状況です。脇の思考に至るには到底道のりは長く、険しく、足元にも及んでいないことは重々承知ですが、尊敬する人の元で働くことができるのは代えがたい贅沢だと思います。
脇はよく、私に本や記事を渡してくれます。「この思考は持っていた方がいい」「これは今後必要とされる考え方だ」と教えてくれます。
今回貰った記事は『情報を活かせる人、ムダにする人の差とは?』(出典:biz SPA! フレッシュ)の記事です。
皆さん良くご存じのように、情報は平易に手に入るようになったあまり、個々人の精査力や統合力が必要とされています。以前このブログで紹介した橋爪大三郎著『人間にとって教養とは何か』の記事でも紹介したように、橋爪氏も「教養とは情報統合力である」と述べています。
つまり、自分に必要な情報とそうでない情報を取捨選択することができる力が必要で、それぞれの情報を繋ぎ合わせ、ロジックを展開する力こそが「教養」として求められている、と考えられます。
この取捨選択のために欠かせないものを、この記事では「少しでも適切に情報を見極める週間=クリティカルマインド」として紹介しています。
クリティカルマインドとは、直訳すると「批判的思考」。誰かを批判することが主旨ではなく、「この情報は正しいのか?」「情報源はどこからか?」「内訳はどうなっているのか?」などと、情報を冷静に見極めるスタンスと解釈します。
クリティカルマインドを発揮する際のコツは「事実」と「意見」を切り分けて情報を見極めることです。インプットした情報を整理していると、一見すると最もらしい情報の中に、実は誰かの個人的意見だったということがたまにあります。
この個人的意見を事実だと受け止めてしまうのか、否かで情報の精度はだいぶ変わります。正しい情報を持っているかどうか、意見との線引きができるかどうか。この2点を分けてアウトプットができないと、その人の信用に直結する大きな問題だと感じています。
脇は新聞6紙の朝刊と夕刊を読み、最新のネットニュースを読み、新刊を読み、園の先生方のお話しを直接伺って、多くの他業種の人と交流もして、たくさんの情報を仕入れています。あらゆる情報を仕入れて、各情報の齟齬を見抜いているからこそ、脇の話には信ぴょう性と裏付けがある、と各研修や講義を聞いていて思います。
情報は活用単なる道具で、それ自体には知識欲を満たす性質かなく、「はーふーんへー」で終わってしまっては意味がありません。
インプットした後に整えて使いやすくすることだけでなく、情報を「使える価値」に変えるために、自分の頭で考える行為までを「情報の活用」という。
『情報洪水(化社会)』という言葉を知った気になっていた私にとって、この記事は生き証人として脇と重なりました。
アイギスの一員として働くことができるこの代えがたい贅沢に感謝をしつつ、保育という仕事を選んだ先生方のお役に立てないか、改めて覚悟を決めるきっかけとなった記事でした。