コロナ言い訳って便利
熊本県合志市の認可保育施設で、園長による虐待を疑う通報が市に寄せられていたことが12日、分かった。園長の女性は「手を挙げたのは事実」として、辞任する方針。市は同施設に対して毎年実施すべき監査を怠っていた。
同施設は家庭的保育を実施しており、自治体は児童福祉法に基づき年に1回以上、監査することが定められている。しかし、市によると同施設が監査対象になった2015年以降、監査は1回しか実施されていない。
市子育て支援課は「職員間で法令の認識に違いがあった。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止したが、それ以前になぜ監査しなかったのか、調べるべきだった。なるべく早く監査を実施したい」としている。(2021年10月12日 熊本日日新聞)
新型コロナウイルス感染症が流行り始めたのは、2020年2月くらいです。でも、行政は2015年から監査を1度しかしていません。この「昨年は新型コロナウイルスの影響で・・・」というのは、意味不明の申し開きだと思います。
私は常日頃から、保育施設の安全の水準は、行政の意識のレベルに等しいと考えています。つまり、この合志市の行政の意識レベルは、あまりにも低すぎるので、合志市内の保育施設の安全レベルは推して知るべしでしょう。
7月には福岡で園バス内で熱中症による園児の死亡事故も起きています。園バスの運行方法について監査はどのように働いていたのか、誰にもわかりません。
行政は根拠を法律に求めて働いています。その行政が法令の認識に違いがあったというようなことは許されないことです。
もう少し、まじめに仕事していただかないと、コロナ明けには、保育は質の時代に突入します。そんな中で、質だけ高く、安全性は低いというような施設が出てくると私は想定しています。
園を運営する方も、そこで働く方も、そこで働く方も、「安全に関しては、行政監査は機能していない」という認識を持っていた方が良いと思います。