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「ポケモンGO」初の死亡事故

「ポケモンGO」初の死亡事故

 23日午後7時25分ごろ、徳島市内の県道で女性2人が車にはねられる事故があり、病院に搬送されたが1人が死亡、1人が重傷を負った。

 徳島県警徳島東署は自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)容疑で、運転していた男性容疑者(39)を現行犯逮捕した。県警によると容疑者は、スマートフォン用ゲームアプリ「ポケモンGO」をしながら運転し、「前を見ていなかった」と供述している。

 警察庁によると、運転中にポケモンGOで遊んでいたことが原因とみられる交通死亡事故は初めて。

 県警によると、女性の美容師(72)が頚椎損傷などにより病院で死亡が確認され、パート従業員の女性(60)が肋骨などを折る重傷を負った。2人は散歩中で、道路を横断していたところ、走行して来た容疑者の軽四ワゴン車にはねられた。

 現場は片側1車線の直線道路で、信号はなかった。容疑者は仕事を終え帰宅する途中で、事故当時、時速50キロ程度で走行していたとみられる。県警は容疑を過失運転致死に切り替え、詳しい事故の状況を調べる。(2016年8月24日 時事通信)

 このブログで7月31日にも取り上げました「ポケモンGO」に関する事故です。状況判断や優先順位などを判別する個人の危機管理能力が問われる。と申し上げましたが、ついに死亡事故が起こりました。しかも、危機管理能力がない個人が加害者になったという最悪の事例です。

 この事例のように、個人に危機管理能力が備わっていないせいで、他人が犠牲になる事故はしばしば発生いたします。危機管理の世界には「自己責任」という考え方があります。

 たとえば、Aさんが深夜に「ポケモンGO」をしていて被害にあってしまうのは、Aさんの責任であり、何が起きたとしても文句は言えません。

 しかし、Aさんがゲームをしていて、歩行者であるBさんにケガを負わせてしまうことは、許されることではないのです。つまり、他人に迷惑をかけない「自己責任」もあるのです。

 自分も他人も不幸にならないように、あらかじめ想定し、状況を適格に判断することが必要なのです。自分勝手な行動は必ず他人に迷惑をかけます。集団の中の自分がどのようなポジションにいて、周囲の方々の邪魔になっていないか、ときどき考えてみてください。

2016.08.25