心理状態と事故の関係性
年末年始の休暇が明け、気持ち新たに保育に取り組まれていると思います。今年1年、園児の重大事故が発生しないよう保育に取り組んでいただければ幸いです。
さて、今回のブログでは危機管理についてお話していきたいと思います。通常の危機管理のブログにおいては、園児を良く見ていることの重要性や人数確認の重要性など、保育の現場において具体的に取り組むべきことを解説・説明しています。このようなブログでは、具体的に取り組むべきことが新たな発見であれば新たに取り組んでいただくこと、すでに実践しているのであれば再確認していただくことを目的としています。
みなさまはすでに、自分なりに学習・工夫して園児の安全を見守っていると思います。その能力には当然職員ごとにバラつきが出てきてしまいます。経験年数や危機管理に対する意識の差が、この職員の能力のバラつきの原因です。このバラつきを埋めるための知識を通常の危機管理のブログにおいて解説・説明しています。
今回のブログでは保育の現場において具体的に取り組むべきことの解説・説明の一歩手前のお話をいたします。
ある職員の方が一定水準以上の園児を見守るための能力を持っていたとします。この職員は、いつでも同じレベルで園児を見守る能力を発揮できると思いますか?答えは「NO」です。この職員の方が寝不足で注意力が落ちている場合、疲れがたまってしまっている場合、職場の人間関係に悩んでいる場合、先輩に叱られてしまった場合、保護者の方から強く苦情を言われてしまった場合、時間に追われている場合など、職員の心理状態が乱れている場合はミスが発生しやすくなります。心理状態が乱れている場合はいつもできることができなくなってしまうからです。みなさまもこのような経験があると思います。
このミスが事務処理上で発生してしまった場合は、時間は余計にかかりますがやり直せばすむ話です。しかし、このミスが園児の見守りをする際に発生してしまったらどうでしょうか?取り返しのつかない事態を招いてしまう可能性があります。
つまり、数多くの危機管理の知識を持っていても、危機管理に対する意識が高かったとしても、心理状態が乱れていては、今現在自分が持っている園児を見守る能力を発揮できなくなってしまうのです。そのため、みなさまはまずは自分の心理状態が乱れないようにしなければなりません。自分の心理状態を乱れないようにすることは、事故の発生確率の低下に直結いたします。また、不測の事態で自分の心理状態が乱れてしまったときこそ、1回冷静になって自分がやるべきことを再確認してみるようにしてください。
今年もブログでは危機管理の知識・意識に関することをお伝えしていきますが、まずは現状の危機管理の能力をしっかりと発揮できる心理状態で保育にあたれるようにしてください。