謝罪をしないリスク。
アイギスの相談でもっとも多いものは、やはり保護者対応です。園児がケガをした、保育士の対応が気に食わなかった、連絡が行き届いてなかった、お友達にケガをさせられた等、理由は様々ですが、保護者は一筋縄ではいきません。そこでみなさまに質問です。
たとえ言いがかりだとしても、保護者に謝罪をしますか?答えは、イエスだと思います。なぜかというと、「言いがかり=勘違い」となった場合に勘違いをさせたのは園なのかもしれないととりあえず謝ればいいのです。「謝罪=罪を認める」と多くの方が誤解をしており、たまに「謝罪をしたら負けじゃないですか」とおっしゃられる方がいらっしゃいますが、そんなことを思っていたら、まともな保護者対応はできません。
負けというのであれば、一体何に勝ちたいのでしょうか。そして保護者に勝ったとして、園として何の得があるのでしょうか。
ここからは、私事ですが、GW前に災難な目にあいました。私が被害者、病院が加害者となるのですが、その病院の患者対応失敗例をご紹介したいと思います。肌荒れの相談で皮膚科に行ったのですが、その時に勧められた注射により、アレルギー反応を起こしてしまい、しかも神経に針がささったようで、皮膚科をでたあと大変なことになってしまいました。4日間、高熱で寝たきり状態になってしまいましたが、5日目から復活しました。今は大変元気です。
連休明けにその皮膚科にいったところ、謝罪を一切いただけませんでした。診察室に入った時に先生から言われた言葉は「お疲れ様でした」のみです。最後の最後で「なぜ診察室に入ってから、話を終えるまでの間に一言も謝罪の言葉がないんですか?」と先生に尋ねました。
すると「今回、医療過誤と思っていらっしゃるようですが、こちら側としてはミスがあったとは言い切れないし、お電話では謝罪をしましたよね?」と言われました。はたしてその言葉を言ったとして患者は納得するのでしょうか?もちろん私は納得するはずがなく、怒ってしまいました。これが普通の反応だと思います。
謝罪をしないことによって事態を大きくしてしまった今回の皮膚科は患者対応に失敗してしまいました。これが謝罪をしないリスクです。皮膚科が謝罪をしなかった理由はまさに「謝罪=罪を認める」という図式に恐怖を覚えていたからでした。
みなさまは、保護者に謝罪をしないという間違った対応はしていないでしょうか?