善意を悪意でお返し
電車に乗っていたときのお話です。
斜め前に座っていた女性が、ご年配の男性に席を譲っていました。私は、「気がつかなくて申し訳なかったな」と思いながら、「優しい女性だな」と思って見ていました。すると席を譲られたご年配の男性が「俺のことを年寄り扱いするんじゃねえ!」と席を譲った女性に怒鳴り始めました。それを聞いて私を含め、周りの乗客の方々も驚いた様子で見ていました。席を譲った女性も「すみません」と言い、そのまま電車を降りてしまいました。
それを見て、私は唖然としてしまいましたが、私もついこの間似たようなことを経験しました。
コンビニで宅急便をお願いしたとき、お客様控えの伝票と共に店舗控えの伝票も渡されたので、「これはお店のものじゃないですか?」と聞くと「はあ?いいから」と返されたことがあります。
また、自転車に乗った親子がいて、後ろに乗った子どもがお絵かきした紙を地面にばら撒いてしまい、お母さんはそれに気づかず自転車を走らせ、子どもが大泣きしていたので私がその紙を拾って自転車に追いつくように全速力で追いかけ、信号でやっと追いつき子どもに手渡すと、お母さんから「なにこれ落としたの?別にいらないんだけど~」と言われたこともあります...。
日常の中でこういった「善意が悪意で返ってくる」ということに遭遇することが結構あります。
こちら側はもちろん善意で行っていることですから、別にお礼やお返しを求めているわけではまったくございません。...が、ここまで無下にされるとショックです。赤の他人にそんな言い方をするのか...と悲しい気持ちになります。しかし、相手からすると余計なお世話でしかなかったのでしょう。なんとも言えないモヤモヤが心に残っていますが、こういった気持ちのすれ違いはどうにもならないものだなぁと思いながら、せめて自分は、余計なお世話だと思っても会釈のひとつくらい返せるようにしようと心がけました。