4月を迎える前に
朝夕も暖かさを感じる日が多くなってきた東京です。
道行く人の服装が軽やかになり、色合いも明るく、やわらかになって、自然は多くないけれども春の訪れを感じています。
さて、園のマネジメントや保育にも役立つかもしれない、感覚の優位性のお話を紹介いたします。
―――あなたは今、海辺の砂浜にいます。イメージをしてください。
あなたがイメージしたものの中で、一番近いものを以下から選択してください。
a 白い砂浜や波のきらめき
b 波の音やカモメが鳴く声
c 海を泳いでいる様子
決まりましたでしょうか。
この質問はVAK診断に出てくる質問の一つです。
心理学に基づき、どの感覚がいちばん優位か、すなわちどの感覚を使った説明やアプローチがわかりやすく、わかりにくいか、
ということを調べます。
- V(Visual)・・・視覚
- A(Auditory)・・・聴覚
- K(Kinestic)・・・身体感覚
この診断によって、優位なのは視覚か、聴覚か、体感覚か、ということがわかります。
簡単に申し上げると、情報を得る際に見るか、聞くか、やってみるか。どれが一番わかりやすいか、ということがわかります。
視覚派は一番多いと言われています。目で見た情報を処理することが得意な人達です。
図や映像での理解を得意とし、目で確認できる資料があるとわかりやすいです。
スライドなど早く切り替えられると、ストレスを感やすいと言われています。
聴覚派は音や言葉での理解を得意とするので、お話で伝えてあげると良いです。
騒音のあるところで話されると、聞き取れず理解しづらいことがあります。
体感覚派は触覚やにおい、味の感覚が優位なので、実際にやってみることで理解が深まります。
話の情報量が多いと、ついていけないことがあります。
4月は出会いの季節です。
新しいメンバーを迎える方々も少なくないと思います。
迎え入れるその前に・・・隣の人が見えている世界、感じている世界は少し違うのかもしれない。
どんな共有の仕方がわかりやすいのか、手段には何があるのか、少し考えてみませんか。
「わからない」は大人も子どもも、苦しいことです。
新年度に向けて、わかりやすく伝えるためのヒントのご紹介でした。