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社会福祉法人が倒産する時代に突入!

社会福祉法人が倒産する時代に突入!

老人・介護 倒産111件 2017年過去最多

 株式会社東京商工リサーチは5日、2017年に老人福祉・介護事業の倒産が111件あったとするレポート(速報値)を発表した。2000年の介護保険法施行以来、過去最多となった。介護職員不足が深刻化していることなどから事業者の淘汰の動きが進んでいると分析している。

 倒産を経営主体別にみると、株式会社が77件、NPO法人が8件、社会福祉法人が2件など。業種別では訪問介護と通所・短期入所介護が各44件で最多だった。

 倒産の原因で最も多かったのは「販売不振」の51件だが、2016年の69件に比べると26%減った。一方「事業上の失敗」は26件で、2016年の18件から44%増えた。

 このことからレポートでは、安易な起業や本業不振による異業種からの参入で事前の計画が甘く、経営に行き詰ったケースが多いとみている。(2018年1月22日 福祉新聞)

 このレポートは老人・介護の世界の話ですが、保育業界の近未来予想図であるのではないでしょうか。現在の保育業界には、株式会社の安易な参入が認められますし、社会福祉法人の大半は事業計画が甘いですし、安易な拡大路線を展開している法人も見受けられます。

 これからの保育を含む社会福祉事業の倒産理由の第1位は、間違いなく「人手不足」になると簡単に予測できます。その理由は、そもそも処遇の改善いかんに関わらず、保育現場で働く職員を目指す人たちは、今以上に増えないでしょうし、そのような状況とは関係なく施設整備は進むだろうからです。

 さらに保育料の無償化など、受け皿の整備もろくにできていないのに、国は空手形を切ろうとしているので、保育現場が混乱することは火を見るよりも明らかでしょう。そして、保育料の無償化は、利用者の保育施設を利用して当然という意識に拍車をかけ、現場の職員が行わなければならない保護者対応は、今以上に大変になるでしょう。

 そして、保育職員としての定着率が下がり、求人コストは上がり、保育の質など議論する余地もなくなり、保育を維持できずに運営破綻する社会福祉法人も出てくるのではないでしょうか。

 そういった状況に陥らないためにも、今、保育の現場がすべきことは、保育職員が安心して保育に集中できる環境を1日も早く整備することだと思います。弊社でも苦情対応研修や、法人の事業計画を作るお手伝いをするコンサル業務もご用意しています。もし、自分たちだけで考えて、答えが出なければ、弊社サービスも一度ご検討ください。

2018.02.02