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台風21号から学べること。

台風21号から学べること。

 京都市教育委員会によると、台風21号の影響で、京都市左京区花背別所町の野外活動施設「花背山の家」に宿泊している上里小(西京区)と大宅小(山科区)の5年生の児童計約160人が道路の通行止めで5日午前1時現在孤立している。

 施設では停電が続いているが、自家発電しており、児童の健康状態には異常はない、という。学校の自然体験学習の一環で3日から宿泊し、6日に帰宅予定だった。

 4日は全ての市立小が休校していた中での決行に市教委総務課は「停電と道路の寸断は想定外だった。予定を早めて児童を安全に帰したい。保護者の方には申し訳ない」と謝罪した。(2018年9月5日京都新聞)

 天気予報などで、台風はいつごろどこにどのくらいの勢力で接近するのか教えてくれます。しかも何日も前から、○月○日○時に○○地方は暴風域に入りますなど詳しく教えてくれます。なのに、なぜ野外活動をこの小学校は実行したのでしょうか。

 今回、児童や職員に被害はでなかったようですが、もし被害が出ていたら?と考えるとぞっとしますし、想定外だったということで済まされる話ではなくなります。

 学校側の責任は重く追求されることになると思います。このような記事を見て、反面教師にしていただいて、みなさまも行事など実行されるときの参考になさってください。

 判断や決断は、様々な人の心理状態や立場で左右されることがあります。今回は、この2つの学校にとって160人もの児童を引率する大きな行事だったのかもしれません。施設の予約や様々な段取りや手配等の関係もあり、このくらいなら実行に移して問題ないだろうと思ったのかもしれません。

 しかし、大人がたくさん関わっていたのに、中止の判断を下した方はいなかったのでしょうか。もしくは立場的に下せなかったのか。

 優先すべきは学校側の都合ではなく、子どもの安全だということを身にしみて感じることのできる事例になったのではないかなと思います。

2018.09.10