2019年予測① 来年は「パワハラ」がテーマ
パワハラ許さず 法律明記=報告書案 禁止は見送り 厚労省
厚生労働省は7日、労働政策審議会(厚労省の諮問機関)の分科会に職場のパワハラ防止に向けた報告書案を提示した。
「職場のパワハラ防止は喫緊の課題であり、対策を抜本的に強化することが社会的に求められている」と指摘。パワハラやセクハラを許されない行為として、企業や労働者に注意を求める趣旨を法律上で明確にすべきだとした。
労働側が求めていたパワハラやセクハラ行為自体の禁止は、「必要性も含め中長期的な検討を要する」として先送りした。分科会は次回会合で報告書を取りまとめる見通し。厚労省は来年の通常国会に関連法案を提出する方針。
報告書はパワハラを優越的な関係に基づき、業務上必要な範囲を超えた言動により、労働者に苦痛を与えることと定義。企業に処罰方針の明確化や相談体制の整備など防止措置を義務付けた。(2018年12月7日 時事通信社)
この記事の中にある時代の流れは、とどまることなく進み、パワハラ、セクハラの禁止が法律の中に明記されるのは、そう遠くない未来だと思います。そして、その流れが社会の変化として見えてくるのが2019年、つまり来年だと思います。今回と次回は、2019年予想をブログに書きたいと思います。
昨日、行われたM-1の審査で、審査員でもある上沼恵美子さんに対し、一部の参加芸人が異論を酔った上で、唱えました。それに対し、上沼さんは「興味なし。審査は真剣にやった。」とコメントしました。
まず、注目点は、なぜ、このようなことを芸人が言ったのか?ということです。おそらく、それは基本的な姿勢を指導する厳しい先輩がいないからではないでしょうか。
そもそも芸人は、師匠に弟子入りし、礼儀作法を学び、芸を教えられるのではなく、盗み、自分のものにして、独り立ちしていきます。現在でも落語家はその方法で、育成しています。しかしながら、現在では、ほとんどの芸能事務所は芸人養成学校を設立し、そこで育成しています。
ここでは、面白い芸人は活躍することになりますが、面白くない大半の人は挫折していきます。そうやって生き残った芸人の方々も面白さという専門性は高いレベルで身についていますが、人間性や社会性も同時に身についているかというと疑問符がつきます。
つまり、面白いが人間性に欠ける方が、失言やトラブルを起こすというメカニズムです。これは、一部のプロ野球選手が球団から自身の不祥事のために解雇されるという、最近では珍しくないケースも同じです。
この人間性や社会性は、厳しい上司や先輩からしつけられるものだと思います。芸能事務所やプロ野球球団や企業が行っているようなコンプライアンス研修の類を何度か受講したからといって身につくものではありません。
そもそも評価は他人のすべきものです。上沼さんが言うように自分が手を抜かず、真剣にやったのであれば、あとは他人の評価にまかせればいいのです。その評価に一喜一憂する必要はないのです。もし、手を抜いていたのであれば、後悔し、反省し、次回に生かせば良いのです。
現在の日本社会では、組織が大きくなればなるほど、パワハラ、セクハラに対し、戦々恐々としています。過剰に反応しているふしもあります。これは、日本社会にとって、大きなリスクになりえると考えます。その具体的な話は、また、来週ここに書きます。