新年度に向けての保育室のレイアウトは、適切ですか?
新年度に向けて、進級する園児たち、新しく入園する園児たちのために、マークをつくったり、お名前シールを貼ったりと様々な準備をなさっていることと思います。そんな中、より保育室が充実するようにレイアウト変更をした園もあるのではないでしょうか。そのレイアウト変更に危険はないですか?
先日、私の娘の保育園(3歳児クラス)も新年度に向けてレイアウト変更を行っていました。3,4,5歳児クラスは現在縦割りのため、同じお部屋で過ごしています。しかし来年度から、園児数が増えるので、クラス毎にスペースを仕切ることにしたようで、つながっているお部屋を棚で仕切るようなレイアウトになっていました。しかし、その仕切り方に違和感を覚えました。死角が多すぎるのです。
まず、保育室の外から保育室の子どもや保育士の様子が仕切られた棚によって一切見えなくなりました。保育室に入ると、棚と棚の間に子どもが二人ほど入ることができる隙間ができており、そこに子どもが入り込んだら保育士は気づかない状態でした。子どもにとってみると死角があるということは、隠れんぼうにもってこいなので、楽しい保育室になっていると思います。その分、保育士さんは目を光らせて、子どもの動静把握する機会が増えることになったと思います。
しかし、自分達の危機意識を以前よりもあげておかなければならないようなレイアウトに自分たちがしてしまったことを保育士さんたちは気づいているのでしょうか。気づいていないのであれば、保護者としても危機管理の専門家としてもゾッとしてしまいます。
子どもたちのため、自分たちが保育しやすいようために変更したものに対して、リターンの部分しか見えていないということは、みなさまの園ではないでしょうか。何かを変更したり、新しく導入したりするとき、必ずリターン分だけリスクも伴います。そのリスクをどのようにコントロールしていくのか考えておかないと安全にリターンを取り入れることはできません。