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リスクの対応方法

リスクの対応方法

 先日、週末の昼下がり、特に目的も無く、家の周辺を歩いていたところ、公園に設置されている、すべり台やブランコ等の遊具が黄色いテープでぐるぐる巻きにされているのが見えました。どうしたのだろう?と近づいてみたところ。「遊具の安全に関する基準」による点検の結果、使用中止にしますという張り紙が貼ってありました。「遊具の安全に関する基準」は一般社団法人日本公園施設業協会が策定しているものです。

 安全に子ども達が遊具を使えないのであれば、使用中止にすることは間違っていることではありません。ただ、子どもの事故のリスクがあれば何でもかんでも使用中止にする、つまり「排除」するということは考え物です。

 なぜならば、子どもにとって事故のリスクがゼロというものは何もありません。例えば、絵本1つとっても、絵本の角で他の園児を叩いてしまうというリスクがあります。おはしも他の園児の耳に突き刺して鼓膜を破ってしまうという事故は実際に発生しています。このように、子どもにとってリスクがゼロのものなど存在しないのです。

 リスクは「排除」するものではなく、「選択」するものです。気がついたリスクをすべて排除してしまうと子ども達は何の経験もすることができなくなってしまいます。そのため、リスクにどのように対応するか話し合い、大人の意識で対応できるリスクであれば大人が意識を高めてリスクを取り入れる。大人の意識では対応できないリスクに関しては、やむなく安全にリスクを取り入れられるまでは、リスクを排除する。という形でリスクを「選択」していく必要があります。

 リスクを発見したからすぐに「排除」という、大人が何も苦労しない選択肢を安易にしてしまうと、子ども達は何も経験することができなくなってしまう、ということを忘れないでください。リスクの取り組み方などわからないことがありましたらアイギスにご相談ください。

2019.07.24