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事故・トラブル最前線これからの時代の園経営や
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世間が注目している保育施設の虐待

世間が注目している保育施設の虐待

 最近、世間を賑わしているニュースは、高速道路であおり運転をした挙句、暴行行為におよんだというニュースではないでしょうか?マスコミは、視聴率がとれる、ということで今後はあおり運転に関して積極的に情報収集して報道することでしょう。また、警察もあおり運転に関して積極的に取り締まることでしょう。そうであるにも関わらず、先日、高速道路を運転したさい、あおり運転をしている運転手数名と遭遇いたしました。危機意識の薄い運転手もいるものだと思いながら、あおり運転をしている運転手に道を譲りました。

 マスコミや行政は世間の関心が高いものに関しては積極的に取り組みます。今の保育業界でマスコミや行政の関心が高いものは虐待です。そのため、園としては虐待防止に積極的に取り組まなければなりません。しかし、園の現状として園児を殴る・蹴る・放り投げる等の明らかな虐待行為はないし、どのようなことに取り組めば良いかわからないという声を多く聞きます。それと同時に、ちょっと園児の扱い方が雑な職員や、園児に対する言葉の大きさや内容が不適切な職員がいるが、その事を指摘しても「私は、虐待しているつもりはありません」等と反論されてしまい、適切に指導教育できないという声も聞きます。

 園児を殴る・蹴る・放り投げる等の明らかな虐待行為は誰が見ても虐待行為です。しかし、大きな声で園児を注意する等の不適切な保育に関しては、どこまでが許されて、どこからが許されないのか、というのは人によって判断が分かれてしまいます。そのため、一職員の基準でここまでは適切な保育で、ここからは不適切な保育だと判断することには問題があります。だからこそ、他の職員や保護者から不適切な保育にあたるのではないか?という指摘が出た場合、園として不適切な保育にあたるのか、あたらないのかをその都度、話し合い園としての基準を作成していくしかありません。ここで大切なことは園としての基準を作成することではなく、不適切な保育では?と園長先生はじめ他の職員が指摘することができる風土が園に備わっているのか。そして、指摘された者が真摯にその事実を受け止めることができる風土が備わっているのかです。このような風土が備わっていないため、園として不適切な保育が行われていることに気が付いているにも関わらず不適切な保育が放置されている、という現状を目にすることがあります。

 虐待に関して、どのように取り組めが良いかわからないという場合は、今回のブログを参考にしてみてください。また、アイギスでは虐待に関する研修や虐待に関するマニュアルの作成もいたしております。虐待に関しての取り組みに自信がない、わからないというようなことがございましたら、是非アイギスにご相談ください。

2019.08.21