小言はバカにできない
私達は危機管理や危機対応の研修のご依頼を頂いた際、研修会場に向かう交通手段としてレンタカーを選択する機会があります。車を運転すればガソリンの給油をする必要がでてきます。最近のガソリンスタンドではセルフ給油、つまりガソリンスタンドのスタッフでなく自分で給油するスタイルが一般的になりつつあります。私も、セルフ給油をする機会が多数あります。セルフ給油が終わった際、「給油キャップの閉め忘れにご注意ください」という女性の声が給油機から流れてきます。いつも、私はこんなこと、わざわざ注意されなくても給油キャップを閉め忘れるなんてことをするわけがないと、たかをくくっていました。しかし、先日、私はセルフ給油の際、研修でお話しすることを整理しながら給油していたら、給油キャップを閉めることを忘れて、給油機から出てくるレシートを待っていたところ、「給油キャップの閉め忘れにご注意ください」という音声が流れ、自分が給油キャップを閉め忘れていることに気がつき、給油キャップをしっかりと閉めるということを経験しました。いつもは、余計なお世話だと思っている給油機の小言のおかげで、給油キャップを閉め忘れて運転するという、火の気がそばにあれば車ごと爆発しかねない危険な状況を免れることができたのです。
保育施設で働いている職員の方も、園長先生や先輩の先生から園児から目を離さないでなど、保育に関して、いわゆる小言を言われる機会が多数あると思います。そのとき、この小言を「わかってるよ、うるさいな」と受け止めるのか、または「今日もしっかりと当たり前のことを意識しよう」と思って受け止めるのかでは、事故の発生確率は異なります。職員の方は、小言を言われたときは後者のような姿勢で受け止めたいものですね。そして、園長先生や先輩の先生は小言を言い続けることの重要性を忘れずに、小言を言い続けることを忘れないようにしてください。