2019 帰郷
先日、久しぶりに実家にゆっくり帰りました。仕事も少しはあったのですが、久しぶりに両親とゆっくりすごし、別府温泉にも毎日入りに行きました。昔は温泉嫌いだったのに、歳を取ると温泉の効能が身体で実感できるので、身体が温泉を求めるようになりました。
さて、本日は私の父親の話をしたいと思います。彼は3年前にガンを患い、手術、復帰し、今のとこを再発はしていません。しかし、1年半前のある夜、2階に寝ていた彼は、トイレに行こうと起きて、階段の上から下まででんぐり返しするように転げ落ち、首の骨を折りました。
緊急手術、寝たきり、リハビリと7ヶ月くらいかけ、なんとか復活。今では、杖なしで歩けるまで回復しています。
その彼が、最近、「もうやることもなくなったから、いつ死んでも良い」と口癖のように言い始めました。昔は、仕事一筋で、「うちは母子家庭だと思いなさい」と私たち兄妹は母から言い聞かされて育ちました。退職してからは、地域の役などもしていたのですが、骨折以来、そのようなこともできなくなりました。その影響もあって、先ほどの発言につながっているのだと思います。
そんな最近の状況は続いていたときに、彼の元職場の部下が「娘が社会に出てから、会社になじめず、引きこもりになってしまった」という相談事を持ち込んできたそうです。そのときから、彼の顔色も良くなり、生き生きとし始めました。
私はそのエピソードを聞いて、人は「人から求められること」「頼られること」「解くべき問題に直面していること」こそが「生きがい(やりがい)」なのだろうな。と認識しました。
保育園建設反対運動で出会う反対派のご老人の方々が生き生きしている理由がやっとわかりました。
これは、歳を取った私の父にだけ通じることではなく、老若男女すべてに通じることだと思います。職場の定着率を上げるためにも、これは利用できる原理ではないでしょうか。
ぜひ、ご活用ください。