本物のプロ
ストーブリーグ・・・シーズンオフに行われるプロスポーツ選手の契約更改や移籍の動きなどの話題のこと。名称の由来は、プロ野球のオフシーズンである「ストーブの必要な季節に取り交わされるファンの噂話」からきている。
2019年のプロ野球もクライマックスシリーズを前にして、ストーブリーグに突入しました。今年も何人もの名選手、名監督が引退します。自らの意思で引退する方々は、幸せ者であり、最高の成功者です。
その裏には、活躍できずに球団から戦力外通告をされる選手たちが数え切れないくらいいます。彼らの歳が20代前半でも、球団に必要なければ切られることになります。
その中には、何年前かのドラフト会議で複数球団が取り合った選手もいるわけですから、本当に結果がすべての世界だと思います。
ストーブリーグを見ていると、ふと、「自分は今、会社に必要なのだろうか?」「いただいているサラリー以上の価値を会社に提供できているのだろうか?」と考えてしまいます。
資本主義の国においては、通常ならば、すべての会社がプロ野球の世界と似たようなシステムであるべきだと思います。日本と比べるとアメリカの方が実力至上主義のように見えます。そういう意味では、日本のサラリーマンは恵まれているのでしょう。
ここで問題となるのは、プロの労働者として、制度に甘えることなく、自分の労働力のコスパを冷静に見つめることができるか?ということだと思います。そして、自分を磨き上げることができるかどうかだと思います。
時代にともない、社会は「パワハラ」「モラハラ」「働き方改革」という労働者にとって逃げ込むことができる言い訳が増えています。しかし、結局のところ、自分の人生は自分で守らなければなりません。
今、自分を甘やかして、近い将来、社会から戦力外通告を受けるか。老後の備えまで蓄財し、自分から引退時期を決められる立場になるか。それは、自分自身しか決められないのだと考えた今年のストーブリーグです。