この演説エモい?
エモいとは・・・英語のエモーショナルを由来とした、「感情が動かされた状態」、「感情が高まって強く訴えかける心の動き」などを意味する日本のスラング、および若者言葉である。(ウィキペディアより引用)
昨日、安倍内閣総理大臣は、緊急事態宣言を発令いたしました。
これが1本の映画なら、折り返しの山場でクライマックスの入口だと思います。ここで、国のトップであれば、全国民を勇気づける演説ができるか、できないかで明日からの社会の空気が変わると思います。
国民にとっても政府にとっても、緊急事態宣言はマイナスのことだと思います。それをどれだけプラスのこととして発信するのかが、トップの重責だと思います。
インディペンデンスデイという映画があります。地球にエイリアンがいきなり襲いかかってきて、ホワイトハウスは爆破されるわ。町は壊されるわ。で一方的にやられます。
このままではいけない。何とかしなければならないと地球全体で軍を組織し、今日が決戦の日だということで、アメリカ大統領が演説します。
「君らは世界各国のパイロットと共に人類史上最大の作戦をスタートすることになる
"人類"という言葉は今日新しい意味を持つ
人種の違いを乗り越えて1つの目的のために結ばれる
今日はくしくも7月4日
これも何かの運命だ
君らは再び自由のために戦う
圧制や弾圧から逃れるためでなく生き延びるためだ
地球に存在する権利を守るために勝利を手にしたなら
7月4日はアメリカの記念日であるだけでなく
人類が断固たる決意を示した日として記憶されるだろう
我々は戦わずして絶望はしない
我々は生き残り存在し続ける
それが今日
我々がたたえる人類の独立記念日(インディペンデンスデイ)だ」
この演説で、そこにいた兵士も兵士の家族も「やってやろうぜ!」という気になって、あとはクライマックスに突入し、見事、人類が勝利しました。というローランド・エメリッヒ監督の作品です。
国のトップならば、新型コロナウイルスに対する国民の不安、いろいろな方が亡くなっている悲しみ、経済活動へのあきらめかけている思い、自粛活動が続いていることのへの不満を昨日の演説で、解消し、希望を持たせなければならなかったと思います。
それなのに、意味不明の文章の羅列、的を得ない展開、ときどき聞き取れない滑舌、抑揚のない話し方で聞いた方はやる気を削がれ、絶望が目の前に落ちてきます。そもそも最初から最後まで聞いてみようという演説ではありませんでした。
最近、演説すらできない政治家ばかりだなー。と思っていましたが、危急存亡の秋ですら、このザマか、と私は感じました。
さて、今、保育施設のみなさまは、感染リスクの最前線にいます。恐怖、不安、不満、疲労にさいなまれる日が続いていることとお察しいたします。
そのような現場を預かる施設長が、昨日の首相の会見みたいに職員に話しかけていたら、余計、絶望感は増してきます。
今こそ、施設長が職員に対してやらなければならないことは、①職員のみなさんを奮い立たせる言葉かけを行うこと。②新型コロナの感染が収束した後の明るいビジョンを見せること。この2点ではないかと考えます。
みなさん、下を向いても、弱音を吐いても事態は変わりません。今、できることをしっかりやって、未来への希望を持ち続けましょう。
これまで人類を絶滅させたウイルスなんて存在しないのですから。