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やらないよりは、やったほうがまし?

やらないよりは、やったほうがまし?

 最近、国会中継を見ています。与党と野党のやりとりの中で、「やらないよりは、やったほうがましでしょ?」のような雰囲気を感じるときがあります。

 GoToトラベルももっと早く止めた方がよかったけど、結局止めたのだからよかったでしょ。飲食も昼夜営業禁止にすると厳しいから20時までの営業にしました。これも何もしないよりも、したほうがましでしょ。という風に見えます。

 私は個人的に「やらないよりは、やったほうがましでしょ?」と思うのは、募金くらいです。あとは、意味がないと考えています。

 では、危機対応ではどのように考えるのかというと、「やる以上は、必ず(自分たちが求めている目的までの)結果を出す」というつもりで、対策を練り、実行します。

 しかしながら、それでも100発100中というわけにはいきません。必ずどこかに思い通りにならないところや、想定外のところが出てきます。ここで目的外のものをミスと認め、対策を練り直します。

 エジソンは、「実験に失敗などない。このやりかたではうまくいかないというのも成果だ。」と言っています。うまくいかない方法を1つづつつぶして行くことで、成功にたどり着くということです。

 今の新型コロナウイルス対策は、まず、目的がはっきりと示されていません。おぼろげながら、「感染者を減らす」ということなのでしょうが、なぜ、感染者を減らさなければならないのかの説明がなされていません。

 これも医療体制が崩壊するから。という理由でしょうが、それなら、新型コロナウイルス感染症を「特定感染症」から除外すれば、医療体制は、崩壊せずに済みます。

 ここでも何度も言っていますが、日本での新型コロナウイルス感染者の死亡者は、多くありません。つまり、コロナでは死にづらいということです。一方で、経済体制の崩壊は、多くの人を一度に、死に追いやる影響力を持っています。

 今、20時以降の営業をやめている事業者に配られる予定の補助金も政治家や医師会のお金ではなく、われわれ国民の将来の税金です。

 したがって、「やらないよりは、やったほうがましでしょ」という姿勢で対策を考えるのではなく、一撃必中の策を考えるべきではないでしょうか。そのためには、エジソンに習い、「この方法は、意味がなかった」「この方法では、効果が得られない」というように自分たちのミスを公に認めて行くべきだと思います。

 先週の国会質疑でもジャーナリト崩れの女性議員が、「総理、修正していってください」と言っていましたが、修正の前に、「政府の対策の失敗を認めて受け止めることから始めてください」というべきだったと思います。

 自分の失敗を認めて受け止めずに行われる修正には、必ず、甘さが生じるものだからです。

 みなさんも危機対応を行う際には、完璧を求めて対策を講じてください。そして、結果が完璧でないときには、うまくいかなかったことを受け止め、それを対策の修正に反映させてください。

 その作業を日々、繰り返してやっていくうちに危機対応策の精度が上がっていくと思います。

2021.02.03