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株は危険。債券は安全と思っている方々へ

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ロシアは「デフォルト寸前」

 格付け大手フィッチ・レーティングスは8日、ロシアの信用格付けを6段階引き下げ、「C」とした。フィッチは、2日にロシアの格付けを6段階引き下げ「B」としたばかり。(時事ドットコムニュース 2022年3月9日)

 これは、ロシアの信用力が1週間で12段階引き下げられたという世にも珍しいニュースです。

 今年から、年金制度が変わり、iDeCoやNISAを始めようと考えている方も多いのではないでしょうか。その中には、株は変動リスクがあって怖いから、元本保証の債券から始めてみようかなという方もいらっしゃるでしょう。

 株には価格変動リスクがあり、債券は元本保証である。ということは正しいです。

 しかし、債券の元本保証には条件があります。

 それは、償還期限まで持てば。の話です。そもそも債券というのは、期間を区切ったお金の貸し借りです。国債ならば、国が〇〇年間金利〇〇%で貸してください。と金利と期間を決めます。これが、10年間ならば、10年国債と呼びます。

 つまり、この発行体が日本であれば、日本という国が10年間財政破綻をせずにいたら、元本も戻ってきます。というものです。

 この期限まで国や会社が無事である可能性を示したのが格付けです。

 ここまでくれば、ニュースの意味が分かると思います。ロシアの格付けは1週間で12段階下がった。これは、ロシアが発行している債券は国の財政破綻により、戻ってこない可能性が非常に高まったということを表します。

 戻ってこないということはどうなるのか。

 それは、元本も金利も支払われない。ということになります。

 私は昔、証券会社で働いていました。

 当時、お客様に購入いただいたある会社の再建が債務不履行になり、400万円がゼロになった経験があります。

 しっかりしていた格付けだったのにも関わらずです。

 それから、私の中では、株より債券の方がリスクが高いという認識になっています。

 今、世界の情勢は目まぐるしく変わります。10年間安定している社会環境なんてありえません。

 みなさまも株は危険。債券は安全と思っているのであれば、考えを改めることをお勧めいたします。

 自分で納得した上で、投資リスクを取ってください。

2022.03.18